今すぐ改善できる!?睡眠の質向上で良質の睡眠を手に入れよう

現代人の多くが睡眠障害に悩まされています。寝る前のスマホやゲームで寝つきが悪い、ストレスで眠りが浅いなど、症状は様々です。睡眠障害が習慣になっていると、なかばあきらめている人も多いかもしれませんが、実は良質の睡眠を手に入れるのはちょっとした工夫で可能です。どういった睡眠の質の改善方法があるのでしょうか。ここでは、今すぐ始められる睡眠改善の対策についてご紹介します。

睡眠に悩む人が増えている

現代は「よく眠れない」「夜中に起きてしまう」など、睡眠障害に悩まされる人は少なくありません。中には睡眠時間自体が少ないため、長期的な睡眠負債がたまっている人もいるでしょう。

その背景にあるのが、現代人の夜型の生活。本来の人間の生活は、自律神経が正常に働いているのであれば、昼は活動的で夜は休むようにできていますが、現代社会は夜になっても刺激的で魅力的なものであふれています。

特にここ10年はスマホやタブレットといったデジタル機器が人々の生活の必需品となり、それらを片時も話せない中毒状態の人も少なくありません。寝る直前までスマホやゲームをして夜更かしをした後で眠ろうと思っても、なかなか寝つけないといった経験はないでしょうか。

その結果、自律神経が乱れて夜になっても眠れない、眠たくても眠れないといった睡眠障害に悩まされることが多いのです。

また、生活習慣の変化で眠りを妨げる食事や嗜好品の摂取が原因で、睡眠の質が落ちているケースもあります。夕食の時間自体が遅かったり、食後にカフェインを摂取したりするとてきめんに睡眠への影響が出るでしょう。

他にも日常生活でたまったストレスをうまく発散できず、もんもんと眠れないループにはまりこむケースもあります。

「睡眠の質」が日中のパフォーマンスの質にも影響するってホント?

朝起きて「あ~、よく寝た」という満足感があるでしょうか。満足感がない場合、仕事や家事のパフォーマンスがかなり落ちている可能性があります。

「睡眠負債」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。睡眠不足が少しずつたまり、気づいたときには多額の負債のように心身に取返しのつかない状態になっていることを指す言葉です。

睡眠負債がたまった状態では集中力が落ち、注意力が散漫になりやすくなります。日中だるさが抜けず、思わぬミスにもつながりかねません。

さらに、睡眠負債がたまると病気にかかるリスクも高まります。では、どのくらい睡眠時間をとればいいのでしょうか。

実は適正な睡眠時間は人によって異なりますが、最も生活習慣病や精神疾患にかかりにくい人の平均睡眠時間は7時間というデータが米国の調査で出ています。睡眠時間は少なすぎても多すぎても健康を損なうリスクを高めるのです。

今すぐ始められる睡眠改善の対策とは

車の運転や重機の操縦など、事故を起こすと命に関わる仕事をしている人でなくとも、睡眠障害を軽くみてはいけません。パフォーマンスが落ちることで社会的な信用を失いかねませんし、大きな事故につながることもあります。

「もう長年の習慣になってしまっているから」とあきらめてしまってるかもしれませんが、実はちょっとしたことに気をつければ案外すぐに睡眠の質は改善されるのです。

夜は眠れないのに昼間にどうしても眠たくなってつい昼寝をしてしまう人は、昼寝の時間が長すぎるのかもしれません。昼寝をするなら15時前に20分から30分程度におさめるのが望ましいでしょう。その程度の昼寝であれば、むしろ残りの時間のパフォーマンスを上げることにもつながり、夜間の睡眠にも支障が出ません。

寝る前のアルコール摂取は、質のよい眠りのためには厳禁です。寝入りはよくても、夜中に目覚めてしまうなど、その後の眠りが安定しません。

寝る前のスマホが睡眠によくないことは知っていても、スマホを寝室に置くだけで睡眠に悪影響があると知っている人は少ないかもしれません。よくあるのがスマホのアラームを目覚まし時計代わりにしているケースですが、睡眠の質を上げたかったら目覚まし時計は別に用意し、寝る1時間前にはスマホは別室に置いてくるのがベストです。

コストもかからずに気軽に試してみる価値があることばかりですのでぜひやってみてはいかがでしょうか。

よく眠りたいなら食べるものにも気をつけよう

食べ物や飲み物には睡眠の質を上げるものも存在します。ここでは、睡眠の質を上げる栄養素をいくつかご紹介していきましょう。

トリプトファン

トリプトファンは、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の生成に必要な栄養素です。トリプトファンが含まれる食べ物で手軽に摂取しやすいのはバナナ。他にもアーモンドやくるみなどナッツ類もおすすめです。

普段の食事には納豆や味噌などの大豆製品、チーズやヨーグルトなどの乳製品を取り入れましょう。サケ・イワシ・マグロ・カツオなどの魚介類にも含まれています。

トリプトファンは肉類のレバーやにんにくに含まれるビタミンB6と一緒に摂取すると、メラトニンの原料であるセロトニンの生成を助けますので、ビタミンB6の含まれる食品も意識して摂ることをおすすめします。

GABA

GABAは副交感神経に働きかける栄養素で、リラックスとストレス軽減効果が期待できます。

GABAは発芽玄米やトマトやナス、ジャガイモなどの野菜類、発酵食品、カカオなどに含まれる栄養素です。食べ物から摂取するには効率が悪いので、サプリを活用するのもいいでしょう。GABA配合を謳っているお菓子もあります。

GABAを摂取することで「寝つきがよくなった」「熟睡感があった」などの報告が上がっています。

グリシン

グリシンは深部体温を下げる働きがあります。快い入眠には深部体温を下げることが有効ですから、夕食にグリシンを含むメニューを取り入れるといいでしょう。

グリシンは肉類、魚介類、野菜類など幅広い食材に含まれています。

まとめ

睡眠の質改善は、いつかではなく今日から取り組むことが大切です。知らず知らずのうちに睡眠負債をため込んでしまっているケースは少なくありません。自分の眠りの質が特に悪いと思っていない人も、ぜひできることから試してみてはいかがでしょうか。