三密対策とは?3つの密を回避するための具体的な対策方法

未だ衰えを見せない新型コロナウィルス感染症の拡大ですが、イベントやお祭りが通常開催されるなど日常を取り戻しつつあります。そんな中、観光地や繁華街で「三密」状態になることもあり、三密を回避するための対処方法の再確認が求められています。今回は、三密を回避するための具体的な対処方法について見ていきましょう。

三密の定義と対処方法

三密とは、「密閉」「密集」「密接」のことで、感染を避けるためのキャッチコピーです。2020年にクラスター(集団感染)が起きた事例の共通点として、以下の3つの「密」の存在が明らかになりました。

  1. 換気の悪い「密閉」空間
  2. 多数が集まる「密集」場所
  3. 間近で会話や発声をする「密接」場面

3つの密を回避するための対処方法を一つずつ見ていきましょう。

密閉空間はどう解消する?

密閉空間とは、窓がなかったり、換気ができていない空間のこと。密閉されていると空気が滞り、ウイルスが同じ空間で浮遊し続けるため、感染リスクが高まります。

密閉空間を作らないためには、こまめに換気することが大切です。窓がない部屋の場合は、ドアを開けっぱなしにする、窓がある部屋では2方向の窓を数分間全開にする、換気設備を定期的に運転させるなどの対策を行い、外気を取り入れるように心掛けましょう。

エアコンを付ける場合も、部屋を密閉空間にしないことが大切です。一般的な家庭用エアコンは換気ができません。30分∼1時間に1回5~10分程度、窓やドアを開けて換気すると、部屋の空気が外気と入れ替わります。車やトラックなどのエアコンは「外気モード」にしてください。

窓をこまめに開けるだけでは不安な方は、サーキュレーターを活用し、空気の循環を図りましょう。空気の出入り口となる窓・ドアにサーキュレーターを向けて、室内の空気を外に送り出します。

密集する場所には行かないのがベスト

密集状態は、大勢の人が一か所に集まったり、少人数でも近い距離に集まったりすることで生じます。

密集を避けるための対策として、ソーシャルディスタンスをいま一度意識しなければなりません。ソーシャルディスタンスとは「社会的距離」の意味であり、他人とある一定の間隔を保つことです。できれば2mぐらい距離をとるのが理想的ですが、最低でも1mは間隔を空けましょう。

つい近づきすぎてしまうのが、スーパーやコンビニ、テイクアウトのお店などのレジで並んでいるときです。前の人と近付きすぎないように心掛けてください。

飲食店などの制限が緩和され、密集する状態ができやすくなっています。換気が悪く、大勢の人が集まり、⼤声を出すような感染リスクのある場所、人混みへの外出はできるだけ避けた方が無難ですが、出かけるときは、必ずマスクをして、手洗い・除菌を徹底してください。

密接な場面はマスクで自己防衛

密接した状態、つまり至近距離でマスクなしに話したり声を発したりすると、ウイルスを含んだ飛沫が飛び散り、感染リスクが高まります。

マスクはある程度の飛沫を防いでくれるため、感染対策として有効ですが、オミクロン株はマスクを着けていてもすり抜けてしまう傾向があります。ウイルスが置き換わり、得体のしれない新種のウイルスが登場してきているので、正しくマスクを着用して自分の身は自分で守りましょう。

会食などでどうしてもマスクを外さなければならない場合には、真正面に座るのは避け互い違いに座るようにしてください。

マスクの正しい付け方

市販されている一般的な不織布(ふしょくふ)マスクの正しい付け方は以下の通りです。

  1. マスクの上下、裏表を確認します。鼻のワイヤーが付いている方を上にして、ひだが下向きになっている面が外側です。
  2. ひだを上下に伸ばしてマスクを完全に広げた後顔にあて、ワイヤーを鼻の形に合わせます。
  3. マスクはあごの下まで伸ばし、耳ひもをかけて完了です。

鼻が隠れていなかったり、ゴムひもがゆるく顔にフィットしていなかったりすると、ウイルスを防ぐことができません。正しくマスクを付けて保護しましょう。

効果的な手洗いと手指の消毒方法

効果的な手洗いのタイミングと注意点、手指の消毒方法のポイントは以下の通りです。

手洗いは、外出から帰宅した後、調理・食事の前、多くの人が触るところを触った後、⿐をかんだ後、介護の前後、掃除や洗濯、土いじりの後、オムツ交換の前後などに行うのが効果的です。

必ず石鹸やハンドソープを泡立てて使います。指先や爪の間、指の間、手首など、汚れが残りやすい箇所を意識して洗ってください。

アルコール消毒を行うときは、まず消毒液を両手の指先にすり込むのがポイントです。あとは手洗いと同様に手の甲や手首まで、しっかりとすり込みましょう。

まとめ

三密を回避する対処方法として、密閉・密集・密接する場所や場面に行かないようにするのが一番の対策ですが、どうしても出かける必要があるときは、マスクと手洗い・消毒を徹底しましょう。外国ではマスクをしないで外出するのが一般的になっていますが、インフルエンザとの同時流行など何が起きるか分かりません。自己防衛の意味でもマスクと手洗い・消毒を徹底することが大切です。